Windows8への対応方法
(2014/07/20追記) TBSDTVホームページの Download Center でwindows8専用ドライバーが公開された。windows8のOSで用いる場合には、windows8専用ドライバーに更新することを推奨。
(2014/04/20追記) 2014/4/9に新バージョンのwindows8.1が公開された。スカパープレミアムサービスについては、これまでのwindows8と同様、特に問題無く視聴可能。
2012/10/26、Microsoftより新OSとなるWindows8が販売開始された。
Microsoft Windows 8 Pro 発売記念優待版 (XP・Vista・7からのアップグレード専用:2013年1月31日まで)が、期間限定で¥5500程度で購入可能。
またダウンロード版であれば、同じく2013/1/31までのキャンペーン期間中\3300で「お得にアップグレード」のページからWindows8にバージョンアップ可能となっており、移行を考えているならすぐにアップグレードするのがお得。
またPCでのTV録画に便利なツールが付属するWindows 8 Media Center Packも、上記と同じく期間限定で、「Windows Media Center を Windows 8 Pro に追加 」から無料で入手可能。スカパープレミアムサービスの録画にも、原則としてMedia Center Packが必要。
管理人も複数のPCでWindows8へのバージョンアップを試みた。基本的には大きな問題なくOSを移行可能であったが、個別の環境毎に何点かトラブルが発生したため、対処方法を以下にまとめる。
スカパープレミアムサービス関連
・OS : Windows 8 Media Center Packを追加でインストールするか、別途Mpeg2デコーダーを入手してインストールするか、どちらかの対応が必要。Media Center Pack付属のMicrosoft DTV-DVD Decoderがお勧め。
・PX-TBS6981
: http://www.tbsdtv.com/download/ からwindows8用ドライバーをダウンロードし、ドライバーを変更する必要がある。
: ドライバーの変更等不要で、そのまま使用可能。
・Gemaltoカードリーダ
: ドライバーの変更等不要で、そのまま使用可能。
・リモコン GV-RCKIT3
: ドライバーの変更等不要で、そのまま使用可能。
・TVH264_SPHD : 変更なしでそのまま利用可能。64bitOSでは、管理者権限で起動する必要あり。
・EDCB : 変更なしでそのまま利用可能。64bitOSでは、管理者権限で起動する必要あり。
・bonCasLink_SPHD : 変更なしでそのまま利用可能。64bitOSでは、管理者権限で起動する必要あり。
・RMCLunch : 変更なしでそのまま利用可能。
その他地デジ、BS/CS関連
・TVTest(Ver.0.7.23) : ソフトにバグがあり、Windows8のMicrosoft DTV-DVD Decoderが使えなかった。ソースの簡単な修正で対処可能なので、VS2010でビルド可能な環境があれば問題ない。バグ修正箇所、ビルド方法、はこのページ下に、TVTestのバグ修正方法としてまとめた。
2013/03/02追記:2013/2/末に公開されたWindows7用更新プログラム(KB2670838)を適用させると、Windows7でも同様のトラブルが発生する模様。同じタイミングで作者のホームページにてバグ修正用パッチが公開されている。
・PT2/PT3
: ドライバーおよびSDKを、2012/8/3に更新されたデジタル署名対応のVer.2.1に更新する必要がある。
・PT2 : 特定の環境でのみ、録画や視聴ができなくなるトラブルが発生した。原因を調査したところ、いわゆる0Mbps病と呼ばれている問題だったようで(Windows7では問題なかったのだが)、以下の対応にて解決できた。
⇒ 0Mbps病 : TVTestで32dB/0Mbpsなどとなり録画・視聴ともに出来ない、EDCBで録画してもファイルサイズ0のファイルができる、などの症状が出た。管理人の場合、AMD PhenomIIのCPU+Windows8-32bit+メモリ4096MByte搭載の組合せでのみ発生。Windows8で「windowsキー+X」から「ファイル名を指定して実行」を選び、「msconfig」と入力、「ブート」の「詳細オプション」で「最大メモリ」を4096MB以上にすると症状が発生する。これを4090MB以下に程度設定しなおすと、問題なく録画・視聴可能となった。
・PX-W3PE : ドライバーの変更等不要で、そのまま使用可能。
・bonCasLink : BonCasServiceがうまく動作しなかった(原因調査中)ので、やむを得ずBonCasServerをスタートアップで利用。64bitOSでは、管理者権限で起動する必要あり。FireWallの設定変更、サービスの解除、タスクスケジューラで管理者権限でののスタートアップ起動設定、などを実施して使用可能となった。
・bonCasLink : BonCasServiceを利用するのであれば、バッチファイルのパスの記述を修正する必要がある。各バッチファイルの先頭に、
set path="%~dp0";%path%
という行を追加したうえで、64BitOSでは管理者権限にてサービスに登録する(http://vladi.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/windows8tips-px.html のBonCasLinkの説明等を参照)。FireWallの設定変更、サービスの解除、タスクスケジューラで管理者権限でののスタートアップ起動設定、などを実施して使用可能となった。
その他一般情報
・Windows Update で、KB2770917、KB2769165、を適用しようとすると、「windows更新プログラムの構成に失敗しました」のメッセージが出て更新できない問題が頻出した。管理人の場合、自作PCでは問題なかったものの、ノートPCなど市販の複数のPCでこの問題が発生した。特にKB2770917は厄介な更新のため、注意が必要。
1台は、クリーンブートにより更新可能となった。クリーンブートの手順については、以下のMicrosoftの解説ページを参照。 クリーン ブートを実行して問題のトラブルシューティングを行う方法
もう1台はクリーンブートでも更新に失敗した。原因を種々検討した結果、Windows8に対応していないドライバーやソフトウェアが原因であることが判明。メーカーのサイトからWindows8用ドライバーや更新ソフトウェアを入手し、更新するとようやく無事KB2770917を適用することができた。
あらかじめWindows8に対応していないドライバーやソフトウェアの対策をしてから、Windows8をインストールすることを強く推奨する。
(参考)
■TVTest(0.7.23)のバグ修正方法
[用意+インストールするもの]
・Windows SDK for Windows 7 (「DirectShow BaseClasses」のビルドのため。マイクロソフトの当該サイトから入手)
・faad2-2.7.zip (FAAD2 Source をAudioCoding.comから入手)
・TVTest_0.7.23_Sources.zip (http://tvtest.zzl.org/の"TVTest 0.7.23 ソース"から入手可能)
・Visual Studio 2010 (以下VS2010)
※VS2010は、Express EditionだとMFCに対応していないので、Professional Editionが必要。VS2010 Professional 無料版の入手方法等は、Visual Studio 2010(VS2010)の入手方法として別記事にまとめた。
[手順]
※各プロジェクトをビルドするときは、プロジェクトのプロパティの「ランタイムライブラリ」の設定を一致させること(でないとLNK2005エラーを起こす)
※ビルドの際、VS2010はデフォルトだとDebugを実行する設定になっている。メニューが「Debug」になっていたら「Release」に変更した後、「ビルド」-「ソリューションのビルド」を選択、実行するとexeファイルやlibファイルが Release フォルダーに生成される。
1. 【「FAAD2」(libfaad.lib)】をビルド
"faad2-2.7.zip"を展開、"frontend\faad.sln"をVS2010で開いて(途中、変換ウィザードが出る)ビルドする。
2. 【「DirectShow BaseClasses」(strmbasd.lib strmbase.lib)】をビルド。
デフォルトでは "Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.1\Samples\multimedia\directshow\baseclasses" フォルダにある"baseclasses.sln"を開いてビルドする。
3. "TVTest_0.7.23_Sources.zip"とその中身"TVTest_0.7.23_Src.zip"を展開する。
4. BonTsEngine/MediaViewer.cpp のファイルの40-46行目、
// ビデオヘッダ設定
VIDEOINFOHEADER2 &VideoHeader = pVideoInfo->hdr;
//::SetRect(&VideoHeader.rcSource, 0, 0, Width, Height);
VideoHeader.bmiHeader.biWidth = Width;
VideoHeader.bmiHeader.biHeight = Height;
とある個所に1行追加し、
// ビデオヘッダ設定
VIDEOINFOHEADER2 &VideoHeader = pVideoInfo->hdr;
//::SetRect(&VideoHeader.rcSource, 0, 0, Width, Height);
VideoHeader.bmiHeader.biSize = sizeof(BITMAPINFOHEADER);
VideoHeader.bmiHeader.biWidth = Width;
VideoHeader.bmiHeader.biHeight = Height;
と修正する(全角スペースはtabに)。
5. "TVTest.rc"の1行目を変更:
#include "afxres.h" → #include <Windows.h>【改行】#define IDC_STATIC -1
6. "Multi2Decoder.h"の18行目、#define MULTI2_SIMD_ICC をコメントアウト。
7. C3861エラーが出るので、"Multi2DecoderSIMD.cpp"に #include <intrin.h> を加える。
(環境によっては不要?)。
8. VS2010で、TVTest_0.7.23_Src\TVTest.slnを開く。
9. TVTestプロジェクトのプロパティを開き、上記"baseclasses"フォルダを「追加のインクルードディレクトリ」に加える。また、同フォルダにある"Release" フォルダ、および"libfaad.lib"が生成されたフォルダを「追加のライブラリディレクトリ」に加える。
10. TVTestをビルド。
(注) ビルドの際、LNK2005エラーが解決できなかったら、VS2010設定のプロパティにある、「C/C++」の「コード生成」メニューにて、「ランタイムライブラリ」の項目が一致しているか再度確認。【faad.sln】、【baseclasses.sln】、【Test.sln】の設定を全て、「マルチスレッドDLL8/MD)」などで統一する。
以上でTVTest 0.7.23のバグ修正可能。
質問/コメント等はこちらへ
2013年10月~2015年3月の質問/コメント
2012年12月~2013年9月の質問/コメント
2012年7月~11月の質問/コメント
2012/6以前の質問/コメント
FAQ
スカパー!プレミアムサービス録画TIPS
« 2012年9月放送波変更への対応法 | トップページ | 2012年12月~2013年9月の質問/コメント »
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- MultiSwitchの活用方法(2016.01.01)
- PX-TBS6982での「BonDriver_BDA改」設定(2015.12.27)
- VisualStudio2013(Express)でのTVTestビルド(2015.04.29)
- 2015年の新規開局・周波数変更情報(2015.03.28)
- スマホ/タブレットからの視聴方法(2015.03.14)