TVTest0.9.0(2014/11/30以前)のビルド方法
■(2015/04/29追記)
2014/12/01以降に公開された開発バージョンTVTest0.9.0develop では、ビルド方法が大幅に簡略化されているため、このページに記載したような修正を施す必要は無くなっている。TVTest0.9.0(2014/12/1以降)のビルド方法の解説記事、及びVisualStudio2013(Express)でのTVTestビルドの解説記事参照。
■(2015/12/26追記)
LAV Filtersを用いた4K放送の視聴方法に関する記載を追加しました。
2014/5/31に、TVTest開発バージョン0.9.0developのソースプログラムが、デジタル放送汎用視聴プログラム実装研究資料として、https://github.com/DBCTRADO/TVTest/tree/develop のホームページに公開された。
2014/5/11に公開されたバージョン0.8.2からは、地デジ/BS/CS視聴用のTVTestと、スカパープレミアム視聴用のTVH264が初めて統合された上、2014/6/2に放送が始まった4K試験放送の視聴に対応、地デジのワンセグ放送が一つのプログラムで視聴可能、など大幅にプログラム内容が更新されている。
未だ開発バージョンのため一部不具合もあるようだが、TVTestとTVH264_SPHDとの統合が実現したおかげで、録画したTSファイルの再生がTVTest一本で対応可能になるなど、利便性が大幅に向上している。プログラムが安定したのを見計らってバージョンアップすることをお勧めする。
ソースの修正方法、ビルド方法を以下に解説する。
(注:)ソースプログラム修正箇所の行数は、2014/6/18に公開された、dev c2107626f6 のソースファイルを元に記載している。今後のバグ修正などで行番号が変更される可能性があるので注意。
なお、2014/6/22現在では未だ開発中のバージョンとなっており、今後のバグ修正などで大幅に内容が変更される可能性もある。その際には、適宜本ページにて内容を更新する予定。
■TVTest(0.9.0 develop) 2014/11/30以前公開版 のビルド方法
[用意+インストールするもの]
・TVTest 0.9.0 develop ソース。(デジタル放送汎用視聴プログラム実装研究資料のサイトから入手。ホームページのソースファイルを1個ずつダウンロードするのではなく、右側のカラムにある、「Download ZIP」のボタンをクリックしてZIPファイルを入手し、解凍する。)
・TVCAS_attachment ソース(複数のサイトからダウンロードできるようなので、 tvcas_attachment_20120915.7z などの名前で検索してみてください)。
・TVTest 0.8.0ソース(複数のサイトからダウンロードできるようなので、頑張って探してみてください)。一部のソースコードを旧バージョンのものと入れ替える必要があるため、旧バージョンのソースも必要となる。
・Windows SDK for Windows 7 (「DirectShow BaseClasses」のビルドのため。マイクロソフトの当該サイトから入手)
・Visual Studio 2010 (以下VS2010)
※VS2010は、Express EditionだとMFCに対応していないので、Professional Editionが必要。VS2010 Professional 無料版の入手方法等は、Visual Studio 2010(VS2010)の入手方法として別記事にまとめた。
[手順]
1. TVTest 0.9.0 develop ソースが含まれた、"TVTest-develop.zip"を解凍する。
2. 【「DirectShow BaseClasses」(strmbasd.lib strmbase.lib)】のソースファイルをコピー。
デフォルトでは "Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.1\Samples\multimedia\directshow\baseclasses" フォルダにソースファイルがあるので、*.cpp、*.h の拡張子があるファイルを全て、TVTest 0.9.0の"\src\BaseClasses"にコピーする(baseclasses.sln、baseclasses.vcproj、は不要)。
3. TVTest0.8.0のソースファイルから、
BonTsEngine\CasProcessor.cpp
BonTsEngine\CasProcessor.h
の2ファイルを抜き出し、TVTest 0.9.0の"\src\BonTsEngine"フォルダーにある同名のファイルに上書きコピーする。
またtvcas_attachmentのソースファイルから、
TVCAS\TVCAS.h
のファイルを抜き出し、TVTest 0.9.0の"\src\BonTsEngine"フォルダーにコピーする。
4. TVTest 0.9.0ソースの"\src\DtvEngine"フォルダーの、 DtvEngine.cpp に、 http://pastebin.com/Jw5FJrLE の修正を適用する。
5. ChannelScan.cpp の1630行と1631行との間に、下記の4行を挿入。
(2013/9現在、差分ファイルは、http://www2.wazoku.net/2sen/dtvvup/source/TVH264_SPHD_0.8.x.diff.txtから入手可能)
// for SPHD s 用変更
} else if (NetworkID==10 && ServiceID>32700) {
RemoteControlKeyID=ServiceID-32768;
// for SPHD s 用変更
6. VS2010で、TVTest.slnを開く。
7. TVTestをビルド。
(注)
※ビルドの際、VS2010設定のプロパティにある、「C/C++」の「コード生成」メニューにて、「ランタイムライブラリ」の項目は、「マルチスレッド/MT)」などにしておく。
※ビルドの際、VS2010はデフォルトだとDebugを実行する設定になっている。メニューが「Debug」になっていたら「Release」に変更した後、「ビルド」-「ソリューションのビルド」を選択、実行するとexeファイルやlibファイルが Release フォルダーに生成される。
以上でTVTest 0.9.0の修正完了。 TVCAS_B25.tvcas ファイルと併用することで地デジBS/CSが、 TVCAS_B1.tvcas ファイルと併用することでスカパープレミアムサービスが、それぞれ視聴可能となる。
■TVCAS_attachment でBonCasClientを使う際の修正方法
■BonCasClientの修正方法
TVTest 0.8.1のビルド方法のページを参照願います。
■TVTest_Image.dll のビルド方法
TVTest_Image.dll もVer.0.8.2以降、必要なファイルやslnファイルが元から準備されるようになったので、ビルドが容易になった。
src\TVTest_Image\TVTest_Image.sln を実行するだけで、
src\Win32\Release\TVTest_Image.dll
が作成される。
■TVCAS_B1.tvcas のビルド方法
TVH264_SPHD 0.8.1のビルド方法のページを参照願います。
■プログラム起動オプション
ver.0.9.0develop より、以下のような起動オプションが追加されている。
・コマンドラインオプション
/mpeg2 MPEG-2を有効
/h264 H.264を有効
/h265 H.265を有効
/1seg ワンセグモード
・iniファイルオプション
以下のように記載すると、放送種別毎にtvcasファイルを切替できる模様。
[CasLibraryNetwork]
FFFFFFFF=TVCAS_B25.tvcas
0004FFFF=TVCAS_B25.tvcas
0006FFFF=TVCAS_B25.tvcas
0007FFFF=TVCAS_B25.tvcas
000AFFFF=TVCAS_B1.tvcas
0001FFFF=TVCAS_B1.tvcas
0003FFFF=TVCAS_B1.tvcas
但しカードリーダーがPCに直接USB接続されている場合にしかうまく機能しないようなので、これまでと同様に、地デジ用、BS/CS用、スカパープレミアム用、などで別フォルダーにプログラムをコピーし、使用する方が使い勝手は良い。
■ワンセグ放送の視聴
ver.0.9.0develop より、TVTestでワンセグ放送も視聴可能となった。
ワンセグ放送を視聴する場合には、・設定→再生画面にある、「ワンセグ フレームレートの調整を行う(A)」という項目のチェックを外しておくと良い。
地デジ視聴時に、TVTest画面上をマウス右クリックし、「ワンセグモード(1)」を選ぶことで、ワンセグ放送に切り替え可能。
ワンセグ放送視聴にはB-CASカードが不要なため、カードリーダー等が無い環境でも視聴できる。
■4K放送の視聴
ver.0.9.0develop より、TVTestで4K試験放送も視聴可能となった。
但しTVTestで4K放送を視聴するには、H.265/HEVCデコーダを準備する必要がある。
但しTVTestで4K放送を視聴するには、H.265/HEVCデコーダを準備する必要がある。
2014/6現在ではWindowsで汎用的に利用可能なH.265/HEVCデコーダを単独で入手するのは困難。
H.265/HEVCデコーダは、LAV Filtersをインストールすることで、入手可能。
githubの LAVFilters ページからインストーラーを入手し、デフォルトでインストールすると、TVTest0.9.0のH.265/HEVCデコーダ選択画面で「LAV Video Decoder」が選択できるようになり、4K放送が視聴可能となる。
サイバーリンク PowerDVD 14 UltraにもH.265/HEVCデコーダが付属しているが、TVTestからは利用できない模様。今後の開発に期待。
4K放送の視聴に関しては、4K放送の視聴・録画方法の記事も参照願います。
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